今ここ、神経系エクササイズ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東京は 桜、満開です! 見事です。

史上2番目に早いと言われる今年、
一歩外に出れば樹齢50年近い桜並木が見られる我が家の周りでは
あちこちでランドセルを背負って早撮りする姿が見られます。

 

 

我が家もその一人、この分では入学式当日は桜もお天気も心配(^^;
 
最近はレンギョウを道路沿い、ガードレール代わりに植えてあり、
鮮やかな黄色と淡い桜色のコントラストが青い空に映えて、
最高に幸せな気持ちになります。
春は生命力に溢れてよいですね。
 
が、一方で、春は気持ちが不安定になりやすい季節。
 
小児はりでお子さんたちを診ていても、
卒園卒業入学、入学に関わらず、小1→小2でも
不安定になっているお子さんが見受けられます。
 
不安定と言っても、やたらいつもより行動が遅い、
ぼーっとする時間が長い、メソメソする、すぐ文句を言う、など、
親からしてみれば、ただの「だらしがない」で片づけられそうな症状ばかり。
 
ですが、よくよくひも解いてみると、
環境が変わった1年が終わりホッとして、思わず爆発していたり、
これから変わる環境に対する不安から、
「家で安心している時にかぎって」感情が荒れるのです。
 
身体を触ると、肋骨周りが硬くなっていたり、
首・後頸部、頭頂部がやけにコチコチだったり、
通常のぐずりとは違うことが診てとれます。
 
そんな時こそ、親は時間的に、気持ち的に余裕を持って行動し、
時にはマッサージしてあげましょう。
温かくなってきたので、肌に直接マッサージ、がもっと効果的です。
場所はどこでもかまいません。
重要なのは「ゆっくり、やさしく、1秒に5センチ程度のスピードで」。
 
大人だって、なぜ不安な気持ちが湧いてくるのか説明できないことってありますよね。
言葉と行動が一致しない、まだ自分の気持ちを言語化できない子どもはなおさらです。
 
気圧が乱高下する春は、大人も子どもも、気圧にひっぱられ、
気分が、気持ちが、体調が、揺れます。
 
そんな時、自分の状態を知るのに役立つ本を見つけたのでご紹介です。
 
「今ここ」神経系エクササイズ 浅井咲子 梨の木舎 ¥1,600+税
 
「今ここ」のタイトルから、
少し前話題になった「マインドフルネス」に通じるのかな、と開いてみたら・・・
 
私たちの体を守り、調える「多重迷走神経理論」について
分かりやすく説明してありました。
(以下 同著より 一部抜粋)
 
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リラックスの神経「副交感神経」は2つに分かれます。
一人でリラックスする時、「背側迷走神経」を使います。
一人でご飯を食べたり、ボーっとしたい時、ありませんか?
人といることに疲れて、会話もおっくうな時、
一人で自由気ままにいたい時、この神経が働いています。
「休息・消化」モードです。
 
この神経がはたらいている時間が十分確保されてはじめて、
2人以上でのリラックスの神経「腹側迷走神経」が働きます。
この、「腹側迷走神経」は、「社会的つながりシステムの神経」、
「つながり」モードです。
 
他者と心地よく一緒にいるには、ある程度心拍数が緩やかに
下げられていないと、快適ではありません。
この神経がはたらいてこそ、誰かと「つながる」ことができるのです。
穏やかな心拍になるので、健康にも良いと言えます。
 
一人で休息する時間が充実しないと、
誰かとつながることは難しいのです。
 
( 中略 )
 
毎日気楽に生きていくということは、
神経系の自己調整能力に深く関わりがあります。
 
自己調整力とは、上がっても下がる、下がっても上がる、ということ。
どんなに興奮していても、5分ー8分のアドレナリンの活動期間が過ぎると、
リラックスする、ということ・・・
 
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環境が変わって疲れる、忙しいと疲れる理由を
神経のシステムの側から説明してあることがおもしろく、
今私〇〇モードだな、と意識することで、
対策できるなと感じたのでご紹介しました。