肌とオキシトシン

Vol.164   2017/ 7/31

 

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\/   らく通信 2017年 文月 ~肌とオキシトシン~
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北から南まで、日本各地で豪雨の影響が出る中、
東京はびっくりするほどの空梅雨でしたが、
今頃ようやく恵みの雨が潤してくれているようですね。
恵みの雨が一転、被害を受けた地区の方々には心よりお見舞い申し上げます。
雨の降らない間は毎朝、借りている市民農園に足を運んでいたものの、
雨が降るとやはり植物たちの勢いが違います。
ジョウロで水やりするのとは、伸びやイキイキさがまったく違うのです。
まさに「喜んでいる!」そんな感じがして、雨、水の力を肌で目でにおいで、感じます。
ところ変わって・・・先日から早めの夏休みを頂き、マレーシアにいます!
17年ぶりの友人に再会し心にも栄養をもらっていますが、
目にも鮮やかな大きく茂った葉や色とりどりの花は圧巻。
ここでも雨の力、水の力を体いっぱい味わっています。
透明なのにしょっぱい海の水がわが子たちは不思議なようで、
どこから塩は来るの? 塩は体にいいからお魚は元気なの?
との、哲学的な質問に母は答えに窮しております・・・
当たり前、それが自然、だけれど、考え出すとやっぱり不思議。
人知の及ばぬ自然に法則性を見出し、人間界に応用した先人はやはり偉大だ、
と、海を見ながら自然科学や東洋医学の核になる何か、を感じる旅にもなっています。
1分間の呼吸数は波の1分間のリズムと同じ、
だから波を見ていると呼吸も安定して気持ちが落ち着く、
というけれど、ここの波はリズムがとても速い・・・!?
国民性と自然のリズムって果たして一致するのか?
とか、
地域によって流行る病や症状が違えば、
それに合わせた治療法や生薬が出る、
やっぱり土地のものを旬のものを食べるのが体つくりの基本!
とか、
当たり前のことだけれど、その場で体感することは
知識を頭で入れるのとはまた違う。
肌で覚えたことは、五感の記憶はどこで活きてくるか分からない。
ということで、五感で味わい尽くして、パワーアップして帰ります!!
・・・と、今月号はそんな夏休み雑感で終わってしまいそうなので
その前に少しだけ。
先日小学校PTA教養講座で、
「東洋医学入門~親子でできるセルフケア」と題し、
保護者向けにお話をさせていただきました。
3年前にも都内幼稚園にてお話させて頂いたのですが、
今回は小学生、年齢も6~12才と幅広いこともあり、
ちょっと難しい年ごろに入りかけた子どもたちへの応用編です。
幼稚園児なら膝に乗せて「可愛いかわいい~♡」ができますが、
小学生も後半になると、膝に乗せて撫でまわすことはしませんものね。
でも!まだまだ基本はスキンシップで解決できます!!
いや、大人であっても、スキンシップで解決できることは多いのです。
ということで、前半の講義に続き、後半の実技では受講生同士ペアになり、
お互いマッサージや歪み取り体操のしあいっこ。
(本当はお灸がしたかったのですが、会場の都合もあり、今回は断念しました・涙)
以前も何度かお伝えした、信頼ホルモン・愛情ホルモン・幸せホルモン「オキシトシン」は
加齢とともに分泌減少する成長ホルモンなどとは違い、
年齢に関係なく、スキンシップにより増やすことができます。
くつろいだおしゃべりだけでも増えるという説もありますが、
やはり確実なのはスキンシップ。
ヨーロッパでは保険適用で処方されるオキシトシン噴霧薬が、
肌に直接触れることで出せるなんて、副作用がないどころか、利点ばかり!!
講座の後、「毎日子どもが、やってーというのでマッサージしています」
「自然と話す時間が増えました」など、嬉しい声が届いています。
オキシトシンは触れる側、触れられる側どちらにも出るので、
双方ともに不思議と心が落ち着き、自律神経も整い、
関係が良好になるのです。
長くなるので、スキンシップとしてのマッサージ法はまた来月以降にしますが、
いつもより時間のある夏休み、親子で、家族で、友人と、
触れ合う時間を作ってみませんか?
ちょっと肩をさすってあげる、
いってらっしゃい、の際に、ポンと肩に手を添えて送り出す、
だけでも親子、夫婦、友人、職場での関係がよくなります。
夏休み、触れあうことで心にも体にも休息と栄養がいきわたりますように!