マインドフルネス

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\/   らく通信 2016年 長月号 ~マインドフルネス~
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暑さ寒さも彼岸まで、のはずが、蒸し暑い9月後半となりました。
なかなか爽やかな秋晴れとはならず、低気圧の影響で
肩こりや頭痛、めまい、喘息症状など不調を訴える方が増えています
今回はそういった不定愁訴にも効果が期待できる
「マインドフルネス」のご紹介です。
ところで、彼岸花って本当にお彼岸の頃に咲くのが不思議ですねー
我が家の周りで黄色い彼岸花を見つけ、気持ちが明るくなりました!
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最近流行りの「マインドフルネス」という言葉、
お聞きになったことがありますか?
簡単に言うと、「瞑想」です。
一日3分程度瞑想を行うことで、
イライラしなくなったり、不安が消え、うつ傾向が改善したり、
脳が活性化して記憶力・学力がアップしたり、
免疫力が上がり、体の不調が改善したりすると、
精神科分野をはじめとする医療、教育、ビジネスでも
広がりを見せています。
わずか3分の継続で大きな効果を発揮するなら、やってみないと損!
ということで、早速、楽な姿勢を取りましょう。
床で座禅を組んでもよいですし(足が痺れるので正座は避けましょう)、
椅子に座っていてもよいです。
手は合掌したり、胸やお腹に当てたり、これもご自身が落ち着く、
自然なところに置きましょう。
目と口は軽く閉じ、舌は上顎につけ、鼻で呼吸します。
そうしたら後は、ひたすら、自分の呼吸に意識を向けるだけ。
「今吸っているな、空気が入ってきた、胸が広がる。あ、今度は息を吐き始めた。肩が下がる・・・」
という具合です。
呼吸をコントロールするのではなく、自分の呼吸を観察し、実況中継するのです。
「手の温かさが気持ちよいなぁ」「お腹がグルッと鳴った」など、
呼吸以外の自分の様子に感覚を向けてもよいでしょう。
大事なのは「今この瞬間」に集中することです。
私たちは今よりも、過去や未来について思いをはせる時間が多く、
それが不安を作り出したり、脳の動きを妨げるそうです。
確かに何かをしながら別のことを考えていたりすると
気が急いて焦ったり、不安に感じたり、イラついたりしますが、
そのことに集中していると、不思議と落ち着いていますよね。
このマインドフルネス、インドのヨガや日本の座禅からヒントを得たとも言われていますが
茶道や華道、書道、剣道など日本には「道」のつくものが多くあり、
「今ここに集中」することに、元々馴染みがあるように思います。
私は早朝公園で、人生の大先輩方と太極拳をやっているのですが、
この時まさに「マインドフルネス」を実践しているように感じます。
自分の呼吸や手の動き、足の動きに単純に意識を向け、
緑のざわめきや光、風をただ感じながら動いていると、
最高に気持ちよいのです。 
私以外の方は、皆60代後半~90代。
皆さん雨が降らなければ毎日いらっしゃるほどお元気なのは、
太極拳という瞑想を通じて、心と体をリセットされているからなのでしょう。
また、某TV番組では、プラモデルを一心に組み立てている時にも
同じθ波が出ていると分析していました。
自閉症で文字認識のできなかったお子さんが「マインドフルネス」でできるようになった
一場面もご紹介されていましたが、小さなお子さんには瞑想は無理でも、
ブロックで集中して遊ぶことはできますね。
絵本に没頭するのもよいでしょう。
そわそわ落ち着きがない子供たちには、
このように集中できる時間を一日の中で増やしてあげることで、
脳を瞑想状態、落ち着いた心身の状態を作り出してあげるとよいでしょう。
私の専門分野「小児はり」も同様なのでは?と思います。
どんなに緊張した子供たちも、落ち着きがない子も、
鍼をうけている間、明らかに「肌をさすられている」その感覚を気持ちよさそうに味わい、
体を預けてくるのです。
そして一様に、終わった後はとてもリラックスして、ニコニコになります。
私も鍼をしている間、最初こそ「どこがツボだ?」などと迷走(笑)してますが、
すっと「瞑想」状態に入って施術をしている気がします。
1日にたった3分「今この瞬間」に集中することで、
気持ちが明るく、脳はしゃきっと、血流がよくなり体も軽くなるなら、
正体不明のイライラや不安から解放されるなら、
こんなにすてきなことはありません!
是非実践して、気持ちよい秋を過ごしましょう。